双子妊娠では、母体と赤ちゃんの負担を減らすため、管理入院から帝王切開になるのが一般的です。
実際私も、医師から「多胎妊娠の場合はほとんどが管理入院と帝王切開になる」と説明されていました。
身近に双子を育てているママがいなかったので、「管理入院中に上の子の面倒は誰がみる?」「入院費はどのくらい?」「必要なものは?」など、わからないことだらけ。
しかし、結果的に心配していた管理入院にはならず、しかも経膣分娩で出産。
この記事では、双子の妊娠・出産ではレアケースの、管理入院なし+経膣分娩した体験をまとめています。
どうして双子妊娠だと管理入院になる?
多胎妊娠の場合は、単胎妊娠よりもお腹が大きくなるため、切迫早産や妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群などの傾向が高くなります。
単胎妊娠に比べるとハイリスク出産になるので、万が一のトラブルに備え、管理入院になるケースが多いです。
双子妊娠でも管理入院なしだった理由
私が双子を妊娠中に、管理入院なしだった理由は以下のとおりです。
- 2度の出産経験があった
- 双子が二絨毛膜二羊膜双胎(DD双胎)
- 母子ともに妊娠経過が順調
- 病院の方針
2度の出産経験があった
2人目以降を妊娠すると、健診のときに前回の妊娠・出産の経過について、医師から問診を受けます。
私は双子を妊娠する以前にも、2度の出産を経験しており、いずれもトラブルなく37週以降で自然分娩しました。
医師には、「2度の出産経験があるため、子宮口も開きやすく、お産がスムーズに進む可能性が高い」と説明されました。
個人差はありますが、前回の妊娠・出産についての情報は、管理入院が必要かどうかの判断材料になっています。
双子が二絨毛膜二羊膜双胎(DD双胎)だった
つぎに妊娠中の双子が、二絨毛膜二羊膜双胎(DD双胎)だったことです。
双子といえば一卵性か、二卵性なのかが話題になりますが、それよりも膜性の種類が重要。
- 一絨毛膜一洋膜双胎(MM双胎)
- ふたりの赤ちゃんが同じ空間にいて、ひとつの胎盤をふたりで分け合っている状態。
- 一絨毛膜二洋膜双胎(MD双胎)
- ふたりの赤ちゃんは別々の膜に包まれた空間にいて、ひとつの胎盤をふたりで分け合って使っている状態。
- 二絨毛膜二洋膜双胎(DD双胎)
- ふたりの赤ちゃんが別々の膜に包まれていて、赤ちゃんそれぞれに胎盤がある状態。
二絨毛膜二洋膜双胎(DD双胎)は胎盤が2つあるため、他の2つと比べて合併症などのリスクが低くなります。
これも管理入院にならずにすんだ要因でした。
母子ともに妊娠経過が順調
妊娠中期から後期になっても、早産の兆候や妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群などは指摘されず、体調も安定していました。
双子の体重増加は少し怪しかったですが、ギリギリ許容範囲内だったようです。
双子の産前休暇は14週前から認められているため、産休後はあまり出歩かず、できるだけ自宅で過ごしていました。
病院の方針
私が通っていた総合病院は、管理入院するかどうかが任意でした。
双子妊娠は単胎妊娠に比べてハイリスクなので、経過が順調でも「必ず管理入院」という病院も意外と多いです。
もちろん管理入院が任意の病院でも、医師から「母体や胎児のために管理入院が必要」と指示されるケースもあります。
しかし私の場合は、母子ともに経過が順調だったため、「家で生活するのが辛ければ、入院してもいいよ」ぐらいで、管理入院をすすめられることはありませんでした。
管理入院がないことでのメリット・デメリット
管理入院がなかったことで感じたメリット・デメリットは以下のとおりです。
3つのメリット
- 入院費が不要
- 生活リズムが自由
- 家族と過ごせる
管理入院がなければ、当然ですが入院費も不要です。
管理入院になると医療費が高額になり、保険や控除申請など面倒な手続きが多くなります。
また、医師から外出制限や自宅安静の指示がでる場合もありますが、基本的には家で家族と自由に生活できます。
3つのデメリット
- 子どもの世話や家事がある
- 心配事をすぐに相談できない
- 破水や陣痛の不安
自宅で過ごすため、当然ながら上の子の世話や家事があります。
私の場合は、お腹の張りに加えて静脈瘤もあり、常に下半身がだるい状態だったので、旦那や両親のサポートは必須でした。
また、心配事があってもすぐに相談できず、次回の健診まで待つか、病院に電話して指示をあおぐ必要があります。
病院まで車で片道1時間だから、破水や陣痛の不安もあったよ。
双子を37週に経膣分娩で出産
第1子と第2子が自然出産だったため、医師から「先に出てくる子が頭位なら、経膣分娩でトライしよう」といわれました。
途中まで逆子でしたが、運良く頭位になったので、予定どおり経膣分娩で出産することに。
「双子の場合は、37週で出産するのが一番リスクが少ない」と説明され、好きな日を決めて誘発剤を投与する流れになりました。
とくにこだわりはなかったので、キリが良い1日にしました。
出産までの流れ
- 出産当日の朝8時に病院まで送ってもらう
- 病棟に案内され、誘発剤の点滴を開始
- 医師による卵膜剥離(通称グリグリ)
- 人工破膜から破水
- すぐに陣痛が強まる
- ベットごと分娩室に運ばれる
- 午後1時55分に1人目を出産
- 午後2時に2人目を出産
無事に双子の兄弟を出産!
分娩台に乗るときに「自分で歩ける?」聞かれましたが、動くと赤ちゃんが出ちゃいそうだったので、「無理無理〜!!」と叫んだ記憶があります(笑)
破水させてからは、意外とトントン拍子で出産しました。
双子を出産後の経過
私と一人目の経過は良好でしたが、弟くんの体重が2000gを下回っていたため、NICU(新生児集中治療室)に入院することになります。
赤ちゃんの体重 | 健康状態 | 退院日 |
(兄)2430g | 良好・母子同室 | 生後4日目 |
(弟)1715g | 低体重出産のためNICUに入院 | 生後18日目 |
NICUに入院した弟くんは、ブドウ糖などの点滴をしてもらったり、黄疸が強くなったときには光線療法をしてもらっていました。
本当に小さくて、オムツ替えも怖かった……。
私とお兄ちゃんだけ出産から4日後に退院し、弟くんは引き続きNICUで入院。
1人だけ残して退院するのは寂しくて不安でしたが、「病院のスタッフにみてもらうほうが安心」と言い聞かせていました。
退院後は私が搾乳した母乳を母乳パックに冷凍保存し、夫がNICUまで届けてくれることに。
そして生後18日目、弟くんの体重が2170gになり無事退院できました。
しばらくは座ると会陰切開した部分が痛くて辛かった……
双子を妊娠しても管理入院がなかった|まとめ
私の場合は2度の出産経験や、双子が二絨毛膜二洋膜双胎(DD双胎)だったことなどが重なって、管理入院せずに出産日まで自宅で過ごせました。
とはいえ、自宅にいても一日中のんびりできるわけじゃないですし、「なにかあったらどうしよう……」という不安もあります。
もしかして管理入院したほうが、安心して過ごせていたんじゃないの?(笑)
あくまで管理入院は、双子を安全に出産するためのひとつの手段です。
無事に産まれてくれさえすれば、入院しようが自宅で過ごそうが、あまり関係ないですよね。
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